Twitter質問者さんへの回答

先日、中学校で講演をさせていただきました。

その際にマイノリティへの理解を求めるために、一例としてLGBTのことも取り上げました。
13人に1人がLGBTであり、決して少なくない人数の方がいること。
でも身の回りにいないということは、当事者が言えずにいるということ。
そして、誰を好きになるか、誰と人生を共に歩むかというのは、その人の尊厳にとってとても大事であるということを伝えました。

髪のない女性の抱える、誰にも言えない、でもわかって欲しい、という気持ちにリンクし、私自身関心を持ち続けていたことでした。

昨日、講演を聞いた生徒さんの一人からTwitterの質問箱へメッセージをいただきました。
その生徒さんはLGBT当事者。
好きな人がいて告白をしたいけれど、同性だからどう思われるかと。
ツイッターでお答えしようと思ったのですが、長くなりすぎたので(無駄に長くてすいません!)

こちらから読んでもらえたら嬉しいです。

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質問者さんへ。

メッセージありがとうございます。
返答が遅くなってしまってごめんなさい!

私の狭い知識と経験からしかお答えできないけれど、いただいた質問から私はこんなことを考えました、というのをお伝えしたいと思います。

LGBTについては、私は当事者ではありません。
でも同じマイノリティ問題として強い関心を持っています。

非当事者としてLGBTについて学んでいるだけなので、私の考えが正しいかどうかわからないし、LGBT当事者の方からしたら、違和感あるものかもしれません。
でも、私の講演を聞き、私にメッセージをくれた質問者さんへの回答は、私なりの考えであるべきと思って書かせてもらいました。

求めていた回答でなかったり、もしかしたら傷つけてしまうかもしれません。
その時は、どうぞ読み進めることなく、ページを閉じてくださいね。

まず質問をお読みして、人を好きになる気持ちっていいなぁって温かい気持ちになりました。
そしてその気持ちを質問者さんが素直に自分で受け止めていること、そのこと自体がとても素敵だなぁと思いました。
好きな人がいるのって楽しいし、嬉しいし、幸せですよね。
その気持ちをシェアしてもらえて、とっても嬉しいです!
ありがとうございます!

質問者さんは、カミングアウトをしたときに、ご両親やご友人に拒絶されるのが怖いんですよね。
もちろんそれが普通ですし、実際にカミングアウトしたことで、辛い経験をしたLGBTの方、脱毛症の方はたくさんいらっしゃいます。
まだまだ偏見や差別は残っているのは悲しい事実ですね。

そもそもこの差別や偏見はなぜ生まれるのか。
人って自分と違うものや、よくわからないものに対しては、拒絶感を持ってしまうものです。
これって人間の本能なのでしかたがないのです。
でも、私たちは知性があります。
理解をすれば、受け入れあうこと、理解し合うことはできるはずなんです。

実は、今回の講演の感想から、私はそれを強く感じました。
講演の後、生徒さんからの感想を読ませていただきました。
先生も驚いていらしたのですが、LGBTに対しての感想がとても多かったのです。
「今までなんとなく偏見を持っていたけれど、違いを受け入れたい」という意見。
生徒の皆さんがその人との違いを受け入れようとしてくれる優しさを持っていました。

質問者さんが恐れいてることは、同性愛者として拒絶されてしまうことなんですよね。
そうですね。悲しいことだけれど、今の常識の中では、告白をしたときに、すぐには受け入れてもらえるのは難しいかもしれませんね。

でもそれって、多分「驚き」「戸惑い」で、「拒絶」とは違うんじゃないかと思うんです。

驚き・戸惑いと拒絶は違う。ちょっと難しいでしょうか。
脱毛症のことで考えてみるとわかりやすいかな。
友達から「私、本当は髪の毛がないの。ウィッグなの」と告白されたら、どんな反応をしたらいいかわからないと思いませんか?
なんて声をかけていいかわからなくて、言葉に詰まっちゃうんじゃないかな。
どう対応していいのかわからなかったり、髪の毛のことを会話に出していいのかどうかわからないかもしれません。

でもそれは「驚き」や「戸惑い」であって、「拒絶」とは別なのだと思います。
つまり、ビックリしてしまうことは、決して否定しているわけではないと思うのです。

これって、同性への告白も同じじゃないでしょうか。

告白をしたらきっとビックリされると思う。
同性から告白をされるのは、まだまだ馴染みがない社会だから。
友達はどう反応していいかわからなくて、期待した通りの反応は来ないかもしれない。

でもそれだけで判断をしないで欲しいと思うのです。
相手が受け入れる時間、理解する時間を許して欲しいと思います。

本当は受け入れようとしていなかったら?
拒絶を示されちゃったどうしよう?

そう心配するかもしれない。
でも、多分、それは大丈夫。
講演していて感じました。
この子たちは私たち大人が思っているよりもずっとずっと優しくて、相手を受け入れようとしているってことを。

講演しているとわかるんです。
どんなところにみんなが心を動かされているのか。
LGBTの話をしたときの、あの体育館全体の吸収しようとする雰囲気。
そしてたくさんの感想。

だからもし気持ちを打ち明けたい、と心から望むのであれば。
大事に思うその人にだけ、勇気を出して話してみてごらん。
きっと大丈夫。
あの場にいた子なら、否定することはないって感じるから。

驚かれちゃうかもしれない。
同性は恋愛対象にならないってお断りされちゃうかもしれない。
そうしたら気まずくなるかもしれない。

でも、それでも、二人の心の中には、暖かいものが残るはずだよ。
理解してくれると信じて、自分の本当の気持ちを伝えること。
そしてとても言いづらいことを打ちあけてくれた信頼。
それは恋愛を超えて、人と人としてとても大事な関係を築こうと真剣に向き合ったことだから。

もちろん、これはもし伝えたいと決心したときのこと。
伝えない、と決めるのももちろんOKなんです。
もし、伝えないと決めたときは、もちろんそれも一つの選択だと思う。
好きな気持ちが本当であると同時に、伝える怖さも本当の気持ちのはずだから。
どちらが大切で、どちらが正義かいうことではないんです。
すべての感情を伝えることだけが正しいことではないし、伝えなくても誰かを思う気持ちってとても素敵なものだから。

そのときには、言えなかった自分にも、「本当は言いたかったけど言えないよね。悲しいよね。でも好きだったよね」って声をかけてあげて欲しいな、と思います。
好きになった自分も、でも言えない自分も、まとめてかけがえのないあなたなのだから。

そうしたら、ちょっと切なくて、でもとても優しい記憶になるんだと思います。

大事なのは、自分の気持ちを丁寧に聞いてあげること。
そしてそれを大事にしてあげること。
思いを伝えるにしろ、そっと胸の中にしまっておくにしろ、
人が人を好きになる純粋な気持ちが、質問者さんの人生において、温かい記憶として残りますように。

心から応援しています。

メッセージ本当にありがとう。

LGBTアクティビストの増原裕子さんにラジオにゲスト出演していただいていますので、お時間あればお聞きくださいね。

第一回http://site-1385811-5324-1909.strikingly.com/
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